セラノスティクスセンター稼働

セラノスティクス(Theranostics)とは、治療を意味するTherapeuticsと、診断を意味するDiagnosticsを一体化した新しい医療技術です。近年、放射性同位元素による新しいがん治療として、世界的に注目されています。現在我が国で実施可能ながんに対するセラノスティクスは、甲状腺癌転移治療、223Ra(ラジウム)による前立腺癌骨転移治療、褐色細胞腫転移治療、神経内分泌腫瘍転移治療など多くありません。177Lu-PSMA(ルテチウム177-PSMA)による前立腺癌転移治療は、国内で開発段階(治験中)ですが、海外では広く実施されているため、多くの患者さんがドイツ、オーストラリアなどに治療を求めて渡航しています。藤田医科大学では、数年後には我が国でもセラノスティクスでの多くの治療法が可能となることを見越して、診断用のPET 製剤の標識、合成、ベータ線やアルファ線の標的核医学治療と研究、開発まで一棟で行える国内初のセラノスティクスセンターを開設。令和6 年5 月より本格稼働しています。