当院におけるバンコマイシン耐性腸球菌 (VRE)検出のご報告

バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)検出について —第6報—

平成25年11月18日
病院長 星長清隆
 
 
当院で平成24年12月より対応してまいりましたVREについてご報告申し上げます。のべ26名の患者様よりVREを検出いたしましたが、10月下旬をもってVRE陽性入院患者様は0名となり、入院制限などの特別な感染対策も全て解除いたしました。患者様ならびにご面会の方には、長期に渡りご迷惑をおかけいたしました。また感染対策にご協力いただき、ありがとうございました。
VREは本来ヒトの腸管内に生息している細菌が、ある薬に耐性を獲得したものであり、なかには症状がなくても、発熱や各種治療を契機に再燃される方もおられます。今回はVREにより重篤になられた方はおられませんでしたが、今後も当院では、新たな持ち込みがないかどうか、引き続き監視をしてまいります。そのためご入院時に、VRE検査のご協力をお願いする場合がございます。どうぞご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)検出について —第5報—

平成25年9月10日
病院長 星長清隆
 
 
当院のVRE検出状況につきまして、現在の状況をご報告いたします。当院では昨年12月から今までに、のべ26名の患者様からVREが検出されました。すでに退院ならびに転院をされた患者様や、検査で3回連続の陰性を確認した患者様がおられますので、現時点でVRE陽性として対応している患者様は、1名に減少しています。その患者様も、VREを保菌してはいますが、その感染症をおこしておらず、VREの治療が必要な状況ではありません。引き続き当院では、院内伝播の防止に努めると共に、あらたな持ち込みの監視も継続しています。どうぞご協力のほどよろしくお願いいたします。

バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の検出について —第4報—

平成25年6月17日
藤田保健衛生大学病院
病院長 星長清隆
 
当院で検出されましたVREに関しまして、その後の状況をご報告させていただきます。今回のアウトブレイクにおけるVRE検出延べ患者数は、5月28日時点で22名でした。すでに退院や転院をされた患者さまや、検査で3回連続の陰性を確認して感染対策を解除した患者さまがおられますので、この時点でVRE陽性として対応している入院患者さまは2名まで減少していました。
ところが5月末から6月初めに、いったんVREの陰性を確認し、感染対策を解除していた患者さまに対して、再度VREの有無を検査したところ、2名の患者さまが再燃していたことが判明しました。さらにこの2名の患者さまを中心とした調査を行ったところ、他に2名の患者さまからVREが検出されました。現時点で5名(1名の患者さまは別の原因で死亡退院されました)のVRE陽性患者さまがご入院中であり、1つの病棟で個室にて対応させていただいております。
今年度に入り新しく患者さまが確認された病棟では、入院や手術などの制限を実施し、環境清掃や職員の保菌調査を行い、感染対策の見直しと徹底に努力いたしました。現在はそれらの制限を解除しております。幸い、本菌により重篤な状態になられた方はいらっしゃいませんが、今後も当院では、病院内感染の防止と新たな持ち込みの監視など、感染防止対策に努めて参ります。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の検出について —第3報—

平成25年2月18日
藤田保健衛生大学病院
病院長 星長清隆
 
1月末にご報告いたしました当院におけるVRE検出におきまして、その後の経過についてご報告させていただきます。VREの保菌が判明した患者さまに共通する事項を検討し、感染リスクが高いと思われる入院患者さまに対し、1月末に保菌調査を実施いたしました。またあわせて関係職員につきましても同様に調査をしております(一部検査中です)。その結果、今までにのべ22名の患者さまからVREを検出いたしました。すでに退院された患者さまや、陰性化が確認された患者さまは6名おられます。また現時点で職員から保菌者は見つかっておりません。
現在VRE保菌の入院患者さまは、感染拡大防止のため限定した病棟で管理させていただいています。そして2月8日には、私立大学病院感染対策協議会の改善支援という外部調査を受審し、厳重な感染対策を講じております。患者さまならびにご来院の皆さまには、大変ご心配をおかけいたしますが、院内感染防止対策にご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の検出について —第2報—

平成25年1月28日
藤田保健衛生大学病院
病院長 星長清隆
 
1月24日にすでにご報告致しましたが、3名のVRE保菌患者が確認された病棟におきまして、全ての入院患者さまを対象とした保菌調査をおこなったところ、あらたに10名の患者さまからVREが検出されました。いずれの患者さまも本菌による感染症は発症しておらず、「保菌者」の状態です。VREは健康な人でも腸管内に保菌していることがまれにあり、通常保菌しているだけでは、健康被害を及ぼすことはないとされています。しかし当院にてVREが検出されたことは最近の5年間ではなかったため、現在院内での伝播状況の評価と感染防止対策に最善の努力を尽くしております。
本事例の経過につきましては、今後本ホームページにて随時報告いたします。患者さまならびにご来院の皆さまには、大変ご心配をおかけいたしますが、院内感染防止対策にご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の検出について —第1報—

平成25年1月24日
藤田保健衛生大学病院
病院長 星長清隆
 
当院では昨年12月初旬より今年の1月18日までに、一部の病棟で外国からの持ち込み例を含め5名の患者さまよりVREが検出されました。この時点で緊急対策会議を開き、感染予防対策を強化することとし、併せて瀬戸保健所にご報告いたしました。
今週に入り、新たに別の病棟から3名のVRE保菌患者さまが確認されましたので、事態を重く受け止め、本日保健所に改めて状況の説明を行い、ご指導をいただきました。幸い、本菌により重篤な状態になられた方は、いらっしゃいませんが再度、緊急対策会議を開催し、感染予防対策のさらなる強化と、当該病棟ご入院中の患者さまを対象としたスクリーニング検査の実施を決めました。そしてスクリーニング検査の結果が確認されるまで、当該病棟の新規入院の受入れを制限させていただくこととなりました。皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、感染拡大を防止するため、ご理解・ご協力をお願い申し上げます。