腎内科

「病める人々の利益となり、信頼される医療」

腎臓病は自覚症状に乏しく、健康診断での尿検査異常などで発見されることが多くあります。そのまま放置してもよい腎臓病もありますが、なかにはゆっくり進行増悪して、最終的に透析療法を必要とすることもあります。また、最近では糖尿病、高血圧、動脈硬化に合併する慢性腎不全が増加していますので、これらの病気からくる腎臓病を早期に発見し治療を行なうことも大切です。

スタッフ紹介

教授
  • 湯澤 由紀夫
  • 長谷川 みどり
  • 稲熊 大城
准教授
  • 坪井 直毅
講師
  • 髙橋 和男
  • 林 宏樹
  • 小出 滋久
助教
  • 平野 恭子
  • 中西 道政
  • 梅田 良祐
  • 古志 衣里
  • 藤井 麻耶
  • 大谷内 樹那
  • 大山 翔也
  • 多賀谷 知輝
助手
  • 伊藤 栄紀
  • 磯貝 理恵子
大学院生
  • 小島 昌泰
  • 伊藤 辰将
  • 大山 友香子
教授
  • 中井 滋 (医療科学部)

教授紹介

  • 我々は進行性腎疾患に対する有効な新規治療法の開発に積極的に取り組んでいます。

    湯澤 由紀夫

    教授

    Yukio Yuzawa

    湯澤 由紀夫

    専門・実績

    慢性腎臓病(chronic kidney disease=CKD):CKDとは、腎臓の働き(GFR)が健康な人の60%以下に低下する、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が続く状態を言います。CKDは心血管疾患の重大な危険因子にもなっています。私たちはCKDの早期発見・予防に努めています。
     
    IgA腎症:IgA腎症は、我が国で最も多い糸球体腎炎で、アジア・太平洋地域での発症率が高いと言われています。我々は、IgA腎症の診療ガイドラインの作成、国際共同研究(Oxford分類; Oxford classification of IgA nephropathyの改訂)などに携わっており、常に最新の知見を持って診療にあたっております。
     
    常染色体優性多発性嚢胞腎:この病気は両側の腎臓に嚢胞ができる最も頻度の高い遺伝性の腎疾患です。年齢と共に腎臓に嚢胞が増え, 次第に腎臓の働きが低下し, 70歳までに約半数の方が透析導入に至るといわれています。当院はトルバプタンによる治験(国際的な共同臨床試験)を実施した施設であり、当科では診療体制を整え、患者さんご自身やご家族の方の相談にも外来で対応しております。
     

    アピールポイント

    我々は腎機能低下のリスクとなる腎炎や成人病(高血圧、高脂血症、高尿酸血症、糖尿病など)の精査治療・全身管理・患者教育に始まり、腎不全期の保存的加療や、血液透析・腹膜透析・腎移植といった腎代替療法に至るまで、総合的に実践しています。 腎臓病診断のために腎生検を主な検査手段として、出来得る限りの確定診断と状態の把握を行い、最適な治療を提供しています。腎臓病のあらゆる段階に必要な医療全てに関わり理解することで、様々な治療オプションの設定が可能となり、個々の状況に応じた治療が可能になると考えています。藤田医科大学腎内科では、腎臓病患者のトータルサポートを目指しています。
  • 長谷川 みどり

    教授

    Midori Hasegawa

    長谷川 みどり

    専門・実績

    専門:腎臓内科 血液浄化療法
     
    主な研究テーマ:
    ・ANCA関連血管炎Mod Rheumatol. 2016;26(1):110-4, Clin Exp Nephrol. 2016 Jun;20(3):322-41.Nephron Clin Pract. 2009;113(3):c222-33. Ther Apher Dial. 2007 Oct;11(5):337-40.
    ・心腎連関とバイオマーカーBiomed Res Int. 2016;2016:8761475. Circ J. 2015;79(3):656-63. Heart Vessels. 2015 Jan;30(1):81-8. Heart Vessels. 2013 Jul;28(4):473-9
    ・腎移植と心血管疾患 Transplant Proc. 2016 Jan-Feb;48(1):26-30.
    ・血液浄化療法 J Artif Organs. 2016 Jun;19(2):149-58. J Neural Transm (Vienna). 2015 Nov;122(11):1593-607. doi: Ther Apher Dial. 2011 Aug;15(4):394-9. Ther Apher Dial. 2010 Oct;14(5):451-6.

    アピールポイント

    腎臓内科では、原発性の腎炎・ネフローゼ症候群、生活習慣病・自己免疫性疾患・肝疾患・感染症・悪性腫瘍などの全身性疾患と関連する腎疾患、急性腎障害などの診療を行っております。血液浄化センターでは、末期腎不全に対する治療としての血液透析とともに、アフェレシスを行っております。アフェレシスは、炎症性腸疾患、難治性皮膚疾患、末梢神経系脱髄疾患、血栓性血小板減少性紫斑病などが適応疾患です。このような腎臓内科を通して、患者さん一人一人にとって最善、最良の医療、全人的医療を行うことを心掛けております。
  • 個々の患者さんにとってベストの腎臓病治療を行います。

    稲熊 大城

    教授

    Daijo Inaguma

    稲熊 大城

    専門・実績

    医学博士・日本内科学会総合内科専門医・日本腎臓学会認定専門医・日本透析医学会専門医
    慢性腎臓病(慢性腎不全)の病態と合併症に関する研究が専門分野です。合併症の中でも特に、骨ミネラル代謝異常を中心に臨床研究を行い、いくつかの学術論文を作成してきました。また、日本全国の17施設による多施設共同研究の一つで、わが国における慢性腎臓病の疫学研究にも携わってきました。日本人慢性腎臓病患者さんにおいて、高血圧と尿タンパクの存在が腎機能低下のリスクであることを証明しています。また愛知県下の多施設と共同で、透析を開始する時点での状態が、慢性透析に至った場合のリスクを研究し、多くの結果が得られています。急激に腎機能が低下、活性型ビタミンDを内服していない、心疾患の既往歴がある、心拍数が多い、日常生活で介助が必要、あるいは血清カルシウム濃度が高いなどが、透析後に体調を崩す原因であることがわかりました。

    アピールポイント

    大学卒業後、一貫して腎疾患、なかでも慢性腎臓病(慢性腎不全)の臨床に関わってきました。慢性腎臓病は症状に乏しいことが特徴であり、早期で発見されない場合も、決してまれではありません。早期発見には、慢性腎臓病になりやすい方(糖尿病や高血圧の方)に、定期的に検査を受けていただくことを勧めています。いったん慢性腎臓病と診断されれば、いかに腎機能低下を抑えていくかがポイントとなります。それを達成するためには、血圧管理、食事療法あるいは腎保護効果をもつ薬剤の使用など、総合的な管理が必要であると同時に、患者さんの自己管理能力を引き出すためのインフォームドコンセントが不可欠です。私は平成14年から、患者さんへの情報提供を実施してきました。症状に乏しい慢性腎臓病患者さんに対して、各治療法の説明は難しい点はありますが、我々、腎臓内科医に課せられた重要な使命といえます。これまで培ってきた知識を基に、慢性腎臓病の克服に努めていきます。

当科の役割

  1. 腎臓病がどのようなタイプの病気であるか、将来どのような経過をとるかを診断し、最適な治療を行ないます。
  2. 腎臓病が最適な治療を行なっても進行増悪する可能性があれば、それを抑制する治療法を患者さんの十分な理解の下で行ないます。
  3. 残念ながら、治療を行なっても進行し、腎不全に至った場合は腎不全治療法(血液透析、腹膜透析、腎移植)を提示し、患者さんに最適の治療を実施します。
  4. 透析療法に伴う合併症を最小限に抑えます。
 
以上であると考えています。また、本院に託された使命として、腎臓病の原因の究明や新しい治療法の開発にも取り組んでいます。
 
私たち腎内科の基本理念は「病める人々の利益となり、信頼される医療」です。

平成29年度診療・治療実績

腎内科 外来患者数(延べ) 21,616名
腎内科 入院患者数(頭数) 766名
腎不全透析導入 114名
血液透析 患者数 459名
腹膜透析 外来患者数(3月度) 35名
ネフローゼ症候群 入院患者数 38名
腎生検 件数 76件
シャント手術 件数 108件
腹膜カテーテル留置術 件数 9件
シャントPTA 件数 70件

本科で診療実績のある主な疾患例

急性腎炎、慢性腎炎(IgA腎症など)、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、ループス腎炎、顕微鏡的多発血管炎、遺伝性腎疾患(常染色体優性多発性嚢胞腎・Fabry病など)、間質性腎炎、腎血管性高血圧、コレステロール塞栓症、慢性腎不全、急性腎障害、透析合併症、腎移植後管理、妊娠高血圧症候群、自己免疫性疾患・血液疾患・生活習慣病など全身性疾患に伴う腎障害など。