お知らせ

がんゲノム診療科の開設について

2023年9月 藤田医科大学病院 がんゲノム診療科を開設いたしました

がんは遺伝子の変異によって起こる病気です。どんな遺伝子がどのように変異しているかは、患者さんお一人おひとり異なります。従来の臓器別や病理評価だけではなく、がんの発症に関連した数百種類の遺伝子を網羅的に調べ、患者さんの治療や診断に役立てる医療を「がんゲノム医療」と言い、その検査を「がん遺伝子パネル検査」と呼びます。2019年には「がん遺伝子パネル検査」が保険適用*となり、ますますがんゲノム医療が普及してまいりました。それに対応すべく、がんゲノム診療科が開設されました。
 *現在のところがん遺伝子パネル検査の保険適用は「標準治療が終了(または見込み)の固形がん」や「希少がんや原発不明がん」の方が対象となっています。

診療科の特色

私たちはがんの分子生物学・遺伝学の研究者であり、かつ経験豊富な臨床医です。がんのゲノム情報を精密かつ詳細に読み解き、それに即した治療を提案することを得意としています。また大学病院のメリットである基礎研究者、病理部、臨床各科と垣根低く連携できることも当科の強みです。

主な対象疾患

固形がん全般(がんゲノム解析)・遺伝性腫瘍

責任者あいさつ

教授 須藤 保

この度、藤田医科大学病院に新設されたがんゲノム診療科の科長を拝命しました須藤 保(すどう たもつ)と申します。がん薬物療法の選択にあたっては、臓器別また病理評価に拠って実施されてまいりました。一方がんの本質がゲノム(遺伝子)の変化(変異)にあることから、その変化(変異)に基づいて臓器横断的に治療法を探索する「がんゲノム医療」が実臨床に普及してまいりました。患者さんとそのご家族にとって少しでもお役に立てればと存じます。治療に難渋されておられましたら、ご紹介だけでなくお気軽にご相談ください。