前立腺癌に対するPSMA-PET/CT検査開始のお知らせ
PSMA-PET/CT検査について
前立腺癌は、高齢化社会の進行や食生活の欧米化、PSA検査の普及により、その罹患者数は年々増加しています。本検査は、PSMA(前立腺特異的膜抗原)を標的としたPET検査であり、このPSMAは前立腺癌細胞に過剰発現していることが知られています。特にその発現の強さは、悪性度、進行度、ホルモン抵抗性などに関連することが明らかとなっており、PSMAは前立腺癌の有望な標的であると期待されています。特に短半減期陽電子放出核種の[68Ga]で標識した[68Ga] PSMA-11 PET/CT検査は、従来のCT検査や骨シンチグラフィといった画像診断法と比較して、より正確な病変の検出を可能にすることから、近年、欧米を中心に前立腺癌の診断および治療計画に必須の画像診断になっています。当院においても、2025年9月より、[68Ga] PSMA-11を用いたPSMA PET/CT検査が、検査可能となります。
骨シンチグラフィとPSMA PET/CT検査の比較

有効性について
前立腺癌の患者さんの診療を向上させるためには、画像診断による病変部位の検出、治療効果の早期予測やモニタリング、再発時の正確な転移箇所の診断が必要ですが、CT検査や骨シンチグラフィなどを用いた現行の画像診断では十分な診断精度を得られていません。本検査により、詳細な転移箇所の検索や、手術後や放射線治療後のPSA再発の評価、微小転移巣が検出されることで、より適切な治療方針の選択ができる可能性があります。
検査の流れ
検査薬([68Ga] PSMA-11)を投与し、60分後に約30分間の撮影を行います。






予約方法
かかりつけの医療機関より当院へご紹介いただく必要があります。患者さんはかかりつけの医療機関へご相談ください。
検査費用について
当検査は自費診療での検査になります。検査費用は、275,000円(税込)になります。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
お問い合わせ先:藤田医科大学病院 泌尿器科外来
電話 0562-93-2111(代表)から泌尿器科外来へ