臨床工学部

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部門内容

部門紹介

臨床工学部では、「ME管理室」、「血液浄化センター」にて臨床工学技士が業務にあたっております。ME管理室は、病院内で利用される医療機器を安心・安全に使用するため、計画的に保守点検を実施しています。又、チーム医療の一環として、質の高い医療を提供するため多様な診療支援業務に携わると共に、医療安全を確実に実行するため、医師、看護師、コメディカルをはじめとする医療スタッフに対し医療機器に係わる教育を行います。
血液浄化センターは、慢性腎不全などの腎機能障害の患者さんに対して血液透析を行います。透析ベッド43床で2025年度は年間透析関連の血液浄化を約14,000件、血漿交換療法、細胞吸着療法などの特殊血液浄化を約400件実施しています。
  • ME管理室のスタッフ

    ME管理室のスタッフ

  • 血液浄化センターのスタッフ

    血液浄化センターのスタッフ

業務内容

集中治療室業務

臨床工学技士は、集中治療室のチーム医療に加わり、血液浄化療法や人工呼吸療法、ECMO、補助循環療法等、代謝・呼吸・循環機能において重篤な症状の患者さんの治療に携わっています。臨床工学技士は、集中治療室に毎日複数名が常駐し、機器トラブルにも対応します。また、ECMO Transport(紹介元病院においてECMOを導入し当院まで搬送を行うPrimary Transport、すでにECMO管理を行っている患者を当院まで搬送するSecondary Transport)に対しても臨床工学技士がECMO Carへ同乗し、対応を行っています。
【集中治療室での主な業務】
・急性期領域での血液浄化療法
・ECMO、補助循環管理、人工呼吸器の使用中点検

人工心肺業務

心臓の手術を行う場合一時的に心臓の動きを止める必要があります。その際、人工心肺装置を用いることで血液循環・肺機能を代行することができます。
臨床工学技士は、人工心肺装置を操作し、心臓外科医・麻酔医・看護師と連携を取りながら安全で高度な心臓手術をサポートします。又、患者さんの身体的負担を軽減することを目的とした低侵襲心臓手術(MICS)やロボット支援下MICS弁膜手術、経カテーテル大動脈弁手術(TAVI)にも対応し、年間200件以上の人工心肺症例を行っています。

手術支援ロボット(hinotori、da Vinci、hugo)業務

hinotori、da Vinci(ダヴィンチ)、hugo(ヒューゴ)手術は、通常の腹腔鏡手術をロボット支援下に行うもので、解像度の高いハイビジョン3D内視鏡画像を見ながら、繊細な動きをするロボットアームを操作して行う手術です。これら手術支援ロボットは、あらゆる機能を司る中枢機器と、ハイビジョン3Dカメラを装着したロボットアーム、術者がロボットアームとカメラの動作を指令する操作コンソールの3つから構成されています。
臨床工学技士はこれら装置の配置、立ち上げ準備、機器設定、ドレーピング補助、ドッキング補助、術中の装置の監視、トラブル対応等を行い安全な手術をサポートします。

ペースメーカ・カテーテルアブレーション業務

不整脈に対する治療として、植込み型デバイス(ペースメーカ、リードレスペースメーカ、ICD、CRT-D、CRT-P、S-ICD、EV-ICD)治療、カテーテルアブレーションがあります。
 臨床工学技士は、植込み型デバイス植込み時・定期外来時等におけるデバイスチェック・調整、遠隔モニタリングを行います。又、カテーテルアブレーションでは3D解析システム、心臓電気生理検査システム(ラボ)、心臓電気刺激装置(スティムレータ)、高周波発生装置(ジェネレータ)等の操作・解析等を行います。

術中モニタリング業務

術中神経モニタリングとは、脳や脊椎領域の手術中に、運動、感覚、聴覚、視覚などの神経伝達路に新たな障害を発生させないために行う神経生理学的検査です。臨床工学技士は運動誘発電位(経頭蓋刺激、脳表直接刺激、皮質下刺激)、体性感覚誘発電位、聴性脳幹反応、視覚誘発電位などの術中神経モニタリングを行います。又、現在手術している位置を3次元的にリアルタイムに表示することで、神経や血管、腫瘍の正確な位置を確認する術中ナビゲーションシステムについては、術前CT、MRI画像からの3D画像作成、手術中の装置操作等を行います。

麻酔関連補助業務

2021年の法令改正により、手術室等で使用する生命維持装置を使用する手術で、静脈路確保と輸液ポンプやシリンジポンプを使用した薬剤の投与が行えるようになりました。それに伴い、我々臨床工学技士も麻酔科医を補助する業務を2024年9月から開始しました。麻酔科医、FNP、特定行為看護師、手術看護師と協働し臨床工学技士も手術中の麻酔がより安全に行えるよう努めています。麻酔科医の指示のもと麻酔器による呼吸管理、患者監視装置、麻酔深度モニタ、筋弛緩モニタによる患者状態の把握、薬剤や輸液・輸血管理、気管支鏡操作介助、麻酔記録の代行入力、術前術後訪問など多くの業務に対応しています。

高気圧酸素治療業務

高気圧酸素治療は、一酸化炭素中毒や再生医療をはじめ様々な疾患の治療に用いられます。この治療を受ける患者さんは、装置(タンク)の中に入り、純酸素によって1~2気圧の加圧を行い体内にたくさんの酸素を取り込みます。臨床工学技士は、高気圧酸素治療装置の始業点検、終業点検、及び治療中の操作を行い、安全性の高い治療を提供します。


主な疾患
・一酸化炭素中毒
・難治性潰瘍
・突発性難聴

新生児集中治療室(NICU・GCU)業務

新生児集中治療室には、早産や先天的疾患を持って生まれた新生児が入院しています。このような患者さんの管理・治療をするために、NICUでは新生児特有の多様な機器が使用されています。臨床工学技士は、主に保育器、人工呼吸器、生体情報モニター等の使用中点検と、定期的なメンテナンスを実施することで安全性の高い治療を提供します。

医療機器管理業務

 院内で使用する主要な医療機器(輸液ポンプ、シリンジポンプ、人工呼吸器等、約10種類)は、中央管理機器として、院内2か所のME管理室から貸出管理を行います。又、使用後の装置は、同じくME管理室に返却され、機器清掃、使用後点検等を行います。臨床工学技士は、医療機器による事故発生を防止するため、保守点検、修理、並びに使用者研修を行い、医療機器安全運用に努めます。

慢性維持透析業務

外来通院透析患者、治療目的で入院した慢性維持透析患者、急性期を脱した腎不全入院患者の血液透析を実施します。又、維持透析合併症の対策として、on-lineHDF、i-HDFも実施します。
シャント穿刺は主に臨床工学技士が行っています。またシャント管理として超音波検査による評価を実施しており、腎内科医師との迅速な連携により、シャントトラブルの早期発見と長期温存をめざしています。

特殊血液浄化業務

腎移植前の血漿交換、自己免疫疾患等の免疫吸着、難治性腹水の腹水濃縮静注療法、潰瘍性大腸炎の細胞吸着、包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)に対しての吸着型血液浄化など、様々な種類の特殊血液浄化療法を実施します。

実績
ME機器管理業務実績

ME機器点検実績

装置名 2022年度 2023年度 2024年度  2025年度 年平均(件) 
輸液ポンプ 16,683 17,670 19,488  23,113  19,239
シリンジポンプ 17,307 17,227 17,165 17,737  17,359
除細動装置 619  629 1,017  1,088  838
低圧持続吸引器 1,401 1,656 1,727  1,656  1,610
経腸栄養ポンプ 955 1,171 1,333  1,373  1,208
人工呼吸器 2,094 2,244 2,582  2,719  2,410
その他ME機器 10,214 11,843 13,920  14,298  12,569

OPE室内ME機器

4,517 4,424 4,364  4,457  4,441
合計 53,790 56,864 61,596 66,441  59,673


ME機器管理台数推移

装置名 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度 年平均(台) 
輸液ポンプ 523 542 530 545 535
シリンジポンプ 601 621 645 645 625
除細動装置 70 73 72 72 72
低圧持続吸引器 57  52 52 52 53
人工呼吸器 84  87 87 87 86
合計 1,335 1,375 1,386 1,386 1,370


ME機器トラブル対応実績

分類 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度 年平均(件)
人工呼吸器関連 47 101 119 107 94
患者監視装置関連 182 218 282 170 213
その他ME機器関連 30 74 99 43 62
OPE室内ME機器関連 579 400 598 303 470
合計 838 793 1,098 623 838

ME機器修理実績

修理区分 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度 年平均(件)
ME管理室・院内修理 744 710 922 869 811
ME管理室・院外修理 201 274 52 138 166
OPE室・院内修理 176 43 188 40 112
OPE室・院外修理 10 39 11 17 19
合計 1.131 1,066 1,173 1,064 1,109


診療支援業務実績

ME管理室

業務内容 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度 年平均(件)
術中モニタリング 633 611 551 578 593
体外循環 227 236 229 208 225
自己血回収装置 298 313 339 287 309
ロボット手術支援 850 974 1,041 1,070 984
補助循環管理 75 190 178 63 127
急性血液浄化 2,842 2,482 2,593 2,489 2,602
高気圧酸素治療 143 341 251 254 247
アブレーション 425 438 457 466 447
ペースメーカ外来 1,562 1,724 1,683 1,765 1,684
ペースメーカ植込み 173 200 230 181 196
合計 7,228 7,509 7,552 7,361 7,413

血液浄化センター

業務内容 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度 年平均(件)
慢性維持透析 14,234 13,579 12,906 13,882 13,650
アフェレーシス 182 290 239 410 280
合計 14,416 13,869 13,145 14,292 13,930