総合消化器外科

病棟の場所 A棟5S病棟、A棟6N病棟、A棟6S病棟 外来の場所 B棟1階 外科外来
Webサイト 総合消化器外科Webサイト  / 藤田医科大学 統合外科Webサイト

診療内容

主な対象疾患

上部消化管

悪性:食道がん、食道胃接合部がん、胃がん、十二指腸がん、消化管間葉系腫瘍(GIST) 等
良性:胃食道逆流症(GERD)、食道裂孔ヘルニア、食道憩室、食道アカラシア、肥満症、上腸間膜動脈(SMA)症候群 等

下部消化管

悪性:大腸がん(結腸がん、直腸がん)、肛門管がん、消化管悪性リンパ腫、消化管間葉系腫瘍(GIST)、カルチノイド 等
良性:炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、大腸憩室、直腸脱、肛門疾患 等

肝胆膵

悪性:肝細胞がん、転移性肝がん、肝内胆管がん、胆管がん、胆嚢がん、乳頭部がん、膵臓がん、膵嚢胞性疾患、神経内分泌腫瘍 等
良性:肝血管腫、胆石、総胆管結石、膵良性腫瘍、脾腫(門脈圧亢進症)等

腹部救急

消化管穿孔、消化管出血、腸閉塞、非閉塞性腸管虚血(NOMI)、急性胆嚢炎、急性虫垂炎 等

その他

鼠径ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニア 等

目標・基本理念・基本方針

目  標

健康寿命の延伸
 

基本理念

外科医療の伝統と最新のテクノロジーの融合、根治性と機能温存・QOL 向上の両立
 

基本方針

手術は、体にメスを入れて病気を克服しようとする行為です。病気のことを考えていわゆる標準的な手術をやり遂げることは外科手術の基本ですし、時にはさらに取る範囲を広げて拡大手術が必要なこともあります。一方で、メスが入る範囲が大きくなればなるほど体にかかる負担も大きくなり、その負担に体が耐えきれず、後遺症を残したりかえって命を縮めてしまったりする危険性もあります。病気のことだけを考えた場合にはどのような治療が必要なのか、体のことを考えるとどれぐらいの規模の手術まで許容されるのかを、患者さん一人ひとりの病気と体の状態に応じて熟慮し、生活や仕事、価値観等も踏まえて患者さんとよく相談したうえで、最適な治療方法を決定、実施しています。

診療科の特色

私たちは、小さな傷からカメラを使って手術を行う、腹腔鏡手術やロボット手術などの低侵襲手術を得意としています。特に高い技術を要する進行がんに対する低侵襲手術に力を入れ、過去20年以上にわたって取り組んできた実績があります。2022年11月から国産手術支援ロボットhinotori™ Surgical Robot System (Medicaroid)を用いた胃がん、大腸がん、膵がん、肝がん手術を世界に先駆けて開始しました。2023年には、da Vinci SP® Surgical System (Intuitive Surgical)やHugo™ RAS System(Medtronic)といった最新の手術支援ロボットを用いた手術を開始しました。次世代外科医療を担うインフラストラクチャーを創生すべく、hinotori™を核とした遠隔手術プラットフォームの産学連携研究開発を推進しています。大学の総合力を活かした肝移植医療や、がんゲノム医療に根ざした新たな集学的治療も重点分野として鋭意取り組んでいます。

得意とする治療・高度な医療・特徴的な医療

がんに対する低侵襲手術

全国有数の豊富な経験と高度な技術をもとに、胃がん、食道がん、大腸がん、膵がん、肝がんなど、主な消化器悪性疾患に対するロボット手術を積極的に実施しています。

肝移植

多職種連携チームによる最善の治療環境のもと、非代償性肝硬変や急性肝不全に対して生体肝移植を行っています。

高難度肝胆膵手術

門脈、肝動脈、肝静脈、下大静脈の血行再建を必要とする悪性腫瘍に対して、集学的治療による根治を目指します。

直腸がんに対する機能温存手術

集学的治療を活用し、根治性と肛門機能温存を両立させる手術に取り組んでいます。

腹部内臓疾患に対する緊急手術

救急医学・総合内科と密接に連携し、臓器横断的に迅速な対応を行っています。

診療実績(2023年度)

項目 件数
食道がん 20
胃がん 137
胃空腸吻合 17
胃GIST 17
結腸がん 187
直腸がん 98
大腸・小腸良性 35
肝切除 105
小児生体肝移植 3
成人生体肝移植 10
膵頭十二指腸切除 58
膵体尾部切除 42
胆嚢摘出 161
肝胆膵高難度手術 172