病棟の場所 | 全病棟 | 外来の場所 | 全外来 |
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Webサイト | 看護部Webサイト |
部門内容
部門紹介
看護部は病院組織の中で最も大きな組織ですが、一人ひとりの看護に対する思いを大切に、働きやすい職場づくりを目指して取り組みを進めてきました。看護部方針である「人に優しく、患者さん中心の看護を実践します」に基づき、看護部職員一人ひとりが質の高い医療にふさわしい看護が提供できる職場環境づくりを目指しています。
看護部方針
人に優しく 患者さん中心の看護を実践します
専門的知識、確かな判断・技術に基づいた安全・安心な看護を実践します
患者さんの権利を尊重し、心に寄り添った看護を実践します
ホスピタリティを大切にし、快適な療養環境を提供します
2024年度業務実績
採用状況と職員構成比
特定機能病院としての質の高い看護サービスの提供に必要な看護職員数について、院内の様々な実績データや厚生労働省等の全国データをもとに試算し、計画的に採用を進めてきました。2023年度は247名、2025年度は252名の新採用者を迎えたことに加えて、全国平均よりも低い退職率を維持することによって看護職員数は経年的に漸増し、2025年度は1,742名で構成される看護提供体制を整備することができました。
離職防止対策
①職場環境改善
・有給休暇取得と超過勤務状況の可視化
・勤務間インターバル確保のための労務管理の徹底と柔軟な勤務体制
②多職種とのタスクシェア
看護部 :学生アルバイトの積極的な採用と業務委譲
メッセンジャー業務の中央化推進と業務拡大
薬剤部:救急及び集中治療部門への薬剤師常時配置による点滴薬の調剤
入院患者の内服歴聴取、退院患者への処方の説明
未使用の薬剤処理入力や退院処方の一部入力
事務部:外来における医師事務者の配置(入力業務のタスクシフト)
外来患者の電話対応の削減(交換台・予約変更センター職員による対応フローの導入)
検査部:救急及び集中治療部門への臨床検査技師の配置、検体採取と機器操作
人材育成
特定行為区分研修修了者の育成
2025年人口構成の大きな変化と医療提供体制の将来を見据え、特定行為に関わる研修修了者の育成は喫緊の課題です。「治療」と「療養」の両面から患者を捉え、身体と心の状態の変化を予測しながら必要なケアを提供し、チーム医療の中心的な役割を果たせる特定看護師の育成を目的に、看護部では2019年度新たに特定区分研修を開講しました。e-ラーニング、集合教育、OSCE、臨床実習を経て特定行為研修を修了した看護師は、2020年度より特定看護師として活動を開始しました。2020年度は新たに術中麻酔管理モデルを開講し、あらゆる分野で活躍できる人材育成を行いました。喫緊の重要課題である特定行為を実施できる看護師の育成を急務として、藤田医科大学病院看護部が開催する特定行為区分別研修のカリキュラム編成を行い、看護職としての社会的責任と役割を自覚し、新たな臨床看護の発展に寄与できる看護師育成を目指します。
さらに2025年度からは、ラダー教育に特定行為の科目を組み入れ、看護師のキャリア開発の支援と、チーム全体のスキルアップを図っていきます。
【特定区分研修修了者 2019年度~】
当院では2019年度より特定行為区分別研修を開講し、特定行為に対応できる看護師の育成に力を入れてきました。2024年度末時点で、88名が「特定看護師」として各部署で活躍しており、医療チームの中核的存在となっています。
対応可能な特定区分区分モデル | 人数 |
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外科術後病棟管理領域 | 20 |
救急・集中領域 | 7 |
救急領域 | 5 |
慢性期病棟・在宅管理モデル | 1 |
感染症管理モデル | 10 |
基本モデル | 10 |
術中麻酔管理領域 | 8 |
集中治療領域 | 3 |
クリティカルモデル | 2 |
慢性期病棟・創傷管理モデル | 21 |
透析管理モデル | 1 |
認定看護管理者、専門・認定看護師の育成
2024年度末現在、2名の専門看護師、31名の認定看護師が在籍しています。
専門看護師
分野 | 人数 |
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急性・重症患者看護 | 2 |
認定看護師
分野 | 人数 | 分野 | 人数 |
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摂食嚥下障害看護 | 3 | 脳卒中リハビリテーション看護 | 1 |
皮膚排泄ケア | 2 | 感染管理 | 6 |
新生児集中ケア | 2 | 救急看護 | 2 |
クリティカルケア | 2 | 手術看護 | 1 |
集中ケア | 4 | 透析看護 | 1 |
がん化学療法看護 | 1 | がん放射線療法看護 | 1 |
緩和ケア | 2 | 認知症看護 | 3 |
慢性心不全看護 | 1 | 乳癌看護 | 1 |
糖尿病看護 | 1 | 精神看護(日精看) | 1 |
業務関係
目標患者数達成向けた病棟管理
病床管理は、病院経営に直結する看護部の重要な業務のひとつです。看護部では緊急入院に、より迅速に対応するため、2023年度よりベッドコントローラーを2名体制にしました。これにより主病棟だけでは確保できない予約入院患者や、緊急入院患者のベッドをコントロールすることができました。さらに患者を待たせることがなくなりました。2024年度は、目標延患者数1,349名に対し、1,365.4名と目標を上回り、かつ99.3%という高い稼働率維持することができました。
医療従事者として相応しい接遇の実践
患者サービスの質向上として、「藤田ならではの接遇」を実践することを目的に、学園一丸となりより良い接遇の実践に努めています。最も患者の生活に近い看護部職員の接遇は、マナーのレベルだけではなく、確かな医療を提供するための関係性構築に不可欠なスキルといわれています。医療従事者として接遇力を高め、患者さんやその家族、同じ職場で働く同僚や多職種とのコミュニケーションを円滑にすることは、チーム力を高め患者満足度を向上させる一因となります。患者を中心に考えた行動が実践できる職員の育成として、多職種合同挨拶運動など、あらゆるアプローチを通して積極的に「藤田ならではの接遇」を実践しています。
社会・地域貢献活動
地域医療連携推進法人尾三会を通した活動
2017年4月地域医療連携推進法人制度の施行に伴い、大学病院がリードして設立した全国最大規模の地域医療連携推進法人「尾三会」が設立されました。2023~2024年度は、参加32施設の看護管理者を中心とした主体的な活動に取り組んでおり、今までに看護情報提供書の共通化や、看護実践に関する情報を地域全体で共有する取り組みを行ったほか、双方の空床情報や転院受け入れのための要件を可視化し、スムーズな転院調整にむけて活動を進めてきました。2024年度は2回の看護管理者会議を開催したほか、地域の様々な看護に関する問題解決に取り組みました。また在籍出向制度を利用して、2024年度は3病院に計4名の看護師を派遣し、地域連携強化と看護の質向上に寄与しています。
がん看護セミナー
がん拠点病院の使命として地域におけるがん看護の質向上への貢献として、毎年当院のがん関連の認定看護師(がん薬物療法看護認定看護師、緩和ケア認定看護師、乳がん看護認定看護師、放射線看護認定看護師)が中心となり、がん看護セミナーを企画・開催しています。今年度は高齢がん患者の意思決定支援とケアマネジメント、そしてエコー(超音波)を用いて安全に血管を確保する方法について開催し、近隣の看護職を含め70名を超える方々に参加していただきました。これからも、がん診療連携拠点病院としての役割を果たし、地域のがん医療水準の均てん化を目指し、貢献いたします。